フレキシブルプリント基板は、スマートフォン向けの採用が進む中で、日本企業優位の情勢から台湾・韓国メーカーの勢力拡大が続き、業界の再編が起こりつつあります。本調査レポートでは、日本・台湾・韓国・中国の参入メーカーにヒアリングを行い、フレキシブルプリント基板市場の現状を徹底分析。また将来を展望いたしました。
資料コード | C53111900 |
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定価 | 165,000円 (本体150,000円、消費税15,000円) |
会員様価格 | 設定なし |
発刊日 | 2011年10月14日 |
ご利用開始日 | |
体裁 | 143頁 |
分類 |
マテリアル 環境・エネルギー、自動車、機械、エレクトロニクス 海外情報掲載 |
FAX依頼料金 | 660円/ページ(発刊後3ヶ月経過 料金) |
第1章 フレキシブルプリント基板市場の徹底分析
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■フレキシブルプリント基板市場の徹底分析 ~不毛な消耗戦から脱し、いま一度「儲かるフレキ市場」への転換を~
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・止まらぬ低価格化、差異なき技術、整理淘汰の進むユーザー及びFCCL業界 いま必要なのは、自ら仕掛ける業界再編と「3新」開拓
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・「待ち」の姿勢から「攻め」の発想へ、戦略性のあるM&Aで業界再編を導け
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・フレキメーカーのみならず、材料メーカーにとっても「魅力あるフレキ」市場へ
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第2章 フレキシブルプリント基板市場の動向と展望
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1.FPC市場
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・2011年度見込みの売上高で2009年度実績に+100億円以上となるのは6社 AppleやSamsungへの採用有無がFPCメーカーの明暗を分ける
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・高機能化及び高性能化ニーズに伴い、両面FPC及び多層FPCの比率が向上
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・微細化や低価格化へのニーズ対応に向け、次世代パターニング技術が徐々に本格化
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・スマートフォン及びタブレット端末が新たな成長ドライバー 「iPhone」「Galaxy」シリーズではFPC使用点数が10点に
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・新規用途として自動車や医療機器等に対する注目度が向上
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2.TAB市場(TCP/COF)
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・2007年度以降、COF市場は金額ベースでのマイナス成長から脱せず
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・最重要課題は「価格の適正化」、「適正な利益確保」、「第4の柱創出」
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・TAB市場は韓国勢が50%以上のシェアを確保 TCP市場は半導体パッケージに強い日立電線がいまも圧倒的シェア
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・2011年のCOF市場は200M個後半/月~300M個弱/月までダウンする可能性も 台湾市場を巡り、韓国及び日本COFメーカーが積極参入
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・25~30μmピッチCOFがボリュームゾーンに 25μmピッチ未満において、サブトラとセミアディティブが競合
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第3章 フレキシブルプリント基板メーカーの展望と戦略
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◇日本メクトロン株式会社 ~FPC市場のリーディングカンパニーとして、新技術・新製品提案を加速~
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・2011年2月から中国・珠海工場の第三工場が稼動
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・スマートフォンやタブレットPC需要増を受け、売上高は再び成長軌道へ 需要対応に向けて2012年度内の新工場建設を視野に入れる
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・両面FPCのみならず、高機能化やモジュール化により多層FPCも需要が拡大 セミアディティブ法によるFPCの採用も徐々に本格化
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・伸縮性を持つストレッチャブルFPCを開発しメディカルやロボット市場に展開 高容量伝送用としてLCPフィルム使用を推進
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◇株式会社フジクラ ~タイの生産体制の見直しや、高密度実装ニーズの対応力強化で再び事業拡大を目指す~
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・意思決定の迅速化等のためタイ生産工場をFETLとして統合 2011年末にはアユタヤ工場の増強により生産能力3割増へ
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・2011年度はスマートフォンや民生機器製品の受注増から、売上高が再び拡大へ
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・スマートフォンの需要拡大により、携帯電話関連の売上比率が向上 省スペース、高密度化、多層化、高速信号伝送性FPCの対応力強化
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・価格低下等から2層FCCLの使用が増加 ベースフィルムは電気的特性及び高周波に対応でLCP採用も拡大
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◇日東電工株式会社 ~ICT事業部をオプトロニクスにセグメント変更 他部門とのシナジー創出により新たな事業展開へ~
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・2008年度を底に売上高は回復、2009年度以降は微増~横ばいで推移
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・HDD用CISではセミアディティブ法でL/S=20/20を展開
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◇住友金属鉱山株式会社 ~ファインピッチ化ニーズに対応したセミアディティブCOFでの展開に注力~
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・2011年7月に台湾SET工場でセミアディティブへの設備投資を行い、生産キャパを増強
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・COF売上高はファインピッチ設備増強により堅調に拡大傾向
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・25~30μmピッチが全体の80%、25μm以下の需要も徐々に拡大傾向に
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◇三井金属鉱業株式会社 ~TAB事業の再構築により収益改善に注力~
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・2011年5月より大牟田工場が休止、生産能力は最大120M個/月の適正能力へ
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・2011年度下期までにニューエッチング工法による20μmピッチCOFの開発につなぐ
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◇日立電線株式会社 ~半導体パッケージ事業は収益改善が最重要テーマに~
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・2011年3月末にCOF事業より撤退、2011年度中にTAB事業縮小で利益の取れる事業構造へ
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◇インターフレックス(Interflex Co.,Ltd.)~韓国内最大となるキャパ確率と新規ユーザーの獲得により、FPC市場で世界トップを狙う~
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・2012年3月に新工場完工予定、生産能力は現在の倍にまで拡大 恵州に工場を建設、2012年度には後工程も手がける予定
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・2010年度は特定ユーザーからの採用により、売上高が前年度比50%増へ。2012年度は新工場の本格稼動により大幅な売上増を見込む
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・微細化に対しDirect Imagimg技術を活用、エンベデッドFPC開発にも注力 FCCLは大部分が韓国製品に切り替え、サプライヤーと共同で材料開発も推進
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◇ヨンプーン電子(Young Poong Electronics Co.,Ltd.)~主要ユーザー内でのシェアを維持した上で、新規ユーザー獲得に注力~
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・2008年から2011年にかけて設備投資を行い、現在は5万㎡/月程度まで生産能力アップ
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・片面から両面・多層へのシフト、片面比率は全体の30%までに低下 スマートフォン・タブレットPCや医療機器向けの採用にも注力
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・2層FCCLの使用比率が80%程度までアップ 材料の見直しにより、現在は韓国メーカーからの調達が殆ど
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◇サムスン電機(SAMSUNG ELECTRO-MECHANICS)~韓国R-F市場でトップシェア、今後も携帯電話向けに特化~
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・2010年から生産能力1.8㎡/月までアップ、今後もR-Fをメインとした事業展開を推進
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・サムスングループ向けの売上比率を維持しつつ、海外ユーザー開拓にも注力 FCCL調達先はほぼ韓国メーカー品にシフト
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◇デドックGDS(Daeduck GDS Co.,Ltd.)~韓国製スマートフォン向けカメラモジュールでは8~9割採用 スマートフォンの需要拡大に伴い順調な成長を見込む~
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・低価格化や価格競争が厳しい片面FPCを中国拠点で。国内拠点では、両面・多層・R-Fをメインとした生産ラインを構築
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・スマートフォン向けにR-Fの採用増加、カメラモジュールでは国内80~90%シェアを確保
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・価格競争力強化の一環として材料の見直しや国産化を推進、日本メーカーからの供給はほぼなく、全て国内メーカーへと代替
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◇BH Co.,Ltd. ~国内主要ユーザーのシェアを確保しつつ、新規ユーザー獲得にも注力~
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・アンサンでの新工場建設を検討、2011年度下期に今後の方針を策定
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・スマートフォン向けの需要拡大により、LCDモジュールやキーパッド向けの比率が向上。新規用途として、自動車用、医療機器用、小型モーター、通信装置、航空機に注目
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・決済システムや材料調達面から、韓国内からのFCCL調達率が90%に達する
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◇ニューフレックス(NewFlex Technology Co.,Ltd.)~後工程の内製化を推進し、全工程での一貫体制構築を検討~
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・2010年3月よりMetal PCBラインが稼動
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・全社売上高は成長推移となるも、2010年度のFPC売上高は減少。今後はスマートフォンの需要拡大を受け、多層(R-Fを含む)比率が拡大
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・次世代パターニング技術としてDirect Writing印刷に着目し量産化に向けて研究中
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◇LGイノテック(LG Innotek Co.,Ltd.)~2008年度以降の継続的なライン増強により、現在では世界トップのシェアと生産キャパシティを確立
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・2011年度6~7月にかけてCOFラインを増強 現在では120M個/月以上のキャパを確保
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・COFでは2010年度まで好調であったが、2011年からは横ばいへ。TCPではPDP-TVの販売不振により減少傾向
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・25μmピッチCOFにおいて2011年度は全体の70%を見込む。ニューエッチング法による23μmピッチCOFも2012年度は10~15%程度に向上
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◇嘉聯益科技股●有限公司(Career Technology(MFS.)Co.,Ltd)~大手端末メーカーとの取引拡大によって売上高は好調に拡大~
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※●は機種依存文字
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・2010年度に中国拠点でRoll to Roll設備導入
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・2010年度売上高は特定ユーザーからの受注拡大を受け前年度比28%増。2012年度からは多層用ロール設備導入により、多層タイプの比率が向上へ
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・FCCL調達比率は台湾メーカー80%程度まで向上
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◇湖南維勝科技有限公司(MFS Technology(Hunan)Co.,Ltd)~生産拠点地の再構築を図り、再びFPC市場での成長拡大につなぐ~
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・2011年3月からシンガポール工場のラインをマレーシア工場に移管。シンガポール拠点はヘッドクオーターとしての位置付けに
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・2010年度は新規ユーザー獲得等により売上高が大幅回復。スマートフォンやタブレットPCの採用に向け、M FLEXとの協力関係を強化
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・次世代パターニング技術としてレーザープリントに注目。FCCLは日本製から台湾製への切り替えが本格化の兆し
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◇深●比●迪股●有限公司(BYD Company Limited)~中国ローカルFCPメーカーでトップを自負、将来的には世界トップ10入りへ~
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※●は機種依存文字
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・リーマンショックの影響により、恵洲工場でのFPC量産計画は中止。
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ただし、技術力強化に向けた投資は今後も継続 |
・2010年度よりスマートフォン向けでR-Fを量産開始、LCD周辺やカメラモジュール向けで採用
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・絶縁材料としてPIフィルムのほか、PETフィルムやLCPフィルムの使用も推進。CLは高精密度用途向けで液状タイプの使用比率を拡大
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