2010年版 先端UPS市場の現状と展望

UPSはこれまで鉛蓄電池が主流でしたが、今後はリチウムイオン電池の採用が期待され、小型軽量化が進む見通しです。本調査レポートでは、瞬低補償装置と無停電電源装置をUPS市場とし、技術動向や需要動向についてまとめました。特に瞬低補償装置では、キャパシタ式が主流となっており、大容量化と補償時間の延長が進んでUPSの領域に入りつつあります。UPSも大型データセンタによる大容量化と分散化電源による小容量化が同時に進行し、需要が二極化しつつあります。2007年に発刊した資料の改訂版として、技術革新により高機能化が進むUPS市場を把握いただくべく企画いたしました。

目次

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第１章　先端ＵＰＳ市場の現状
１．ＵＰＳの構成と方式	3
【表・図】ＵＰＳの基本構成
【表】ＵＰＳの給電方式
２．ＵＰＳは鉛蓄電池式が主流。各種方式がある瞬低補償装置	5
【図】瞬低・停電対策の棲み分け例
【表】瞬低補償装置の蓄電媒体別特長比較例
３．参入メーカ一覧	7
【表】日本市場の主要参入メーカ一覧
４．市場規模推移
（１）2009年度は容量が大きいほど落ち込み大。2010年度は回復する総市場規模	8
（２）ＡＰＣが高シェアを維持する１kVA未満帯ＵＰＳのメーカシェア	11
（３）情報系とＦＡ系に強いメーカが入り混じる１kVA以上10kVA未満帯メーカシェア	13
（４）金額ベースで総合力のあるメーカが上位にくる10kVA以上帯メーカシェア	15
（５）高圧帯に強いメーカが金額シェア上位にくる瞬低補償装置	17
第２章　先端ＵＰＳ市場の需要分野別実態
１．需要分野別市場規模推移
（１）情報サービス向けが全体の3/4を占める数量ベース	21
（２）その他と情報サービスの構成比が高い金額ベース	22
２．情報サービス向け市場
（１）金額では大容量品のウェイトが高まる情報サービス向け市場規模推移	23
（２）ＡＰＣが圧倒的な強さをみせる情報サービス向けメーカシェア	25
３．金融向けＵＰＳ市場
（１）小さいながらも無視できない金融向け市場規模	28
（２）三菱電機と富士電機システムズが中心となる金融向けメーカシェア推移	30
４．医療向けＵＰＳ市場
（１）数量では10kVA未満、金額では10kVA以上が中心となる医療向け市場規模推移	32
（２）三菱電機、富士電機システムズが中心となる医療向けメーカシェア推移	34
５．報道・放送向けＵＰＳ市場
（１）変動はあるものの比較的安定した需要がある報道・放送向け市場規模推移	36
（２）10kVA以上ではＧＳユアサの強さが目立つ報道・放送向けメーカシェア推移	38
６．通信向けＵＰＳ市場
（１）数量金額とも2010年度に拡大する通信向け市場規模推移	40
（２）10kVA以上でＧＳユアサが急伸する通信向けメーカシェア推移	42
７．その他向けＵＰＳ市場
（１）2009年度に大容量ほど金額ベースで落ち込んだその他向け市場規模推移	44
（２）どの容量帯でも三菱電機と富士電機システムズが強いその他向けメーカシェア推移	46
第３章　先端ＵＰＳメーカの取り組み実態
１．（株）エーピーシージャパン
（１）コンピュータやＩＴシステムに要求される周辺機器の一つとしてＵＰＳを品揃え	53
（２）拡大する10kVA以上のＵＰＳ。2010年度は2008年度を上回る出荷金額に	55
（３）情報処理システムニーズに対応しつつ、大容量ＵＰＳで新規需要分野開拓にも積極的	58
２．オムロン（株）
（１）ＰＣの周辺機器からスタートし、現在もＰＣサーバ向けが中心のＵＰＳ事業	60
（２）１kVA未満帯で情報サービス向けが中心。１kVA以上に力を入れ2010年度は回復	62
（３）限られた市場規模の中で、１kVA以上に注力し事業拡大を目指す	64
３．山洋電気（株）
（１）１～200kVAを中心にフルラインナップ。ニッケル水素電池採用の製品もある	66
（２）2010年度は回復基調にはあるが、10kVA以上で回復が遅れる	68
（３）将来はＵＰＳのコア技術を生かし、新分野への進出を目指す	71
４．（株）ジーエス・ユアサ グループ
（１）グループ内の２社で棲み分けるＵＰＳの展開	73
（２）変動が激しい出荷実績。2010年度は売上高拡大の見込み	76
（３）低消費電力の要求が強まり、ＵＰＳの分散配置と小型化に期待	78
５．（株）指月電機製作所
（１）キャパシタの応用手段としてＵＰＳ市場に参入し、瞬低補償装置に特化	80
（２）2010年度まで大きく落ち込む出荷実績。ＦＡ分野で設備投資が激減	82
（３）需要が低迷する中で、新需要の開拓により事業拡大を目指す	84
６．（株）東芝　社会システム社
（１）大容量に特化し４シリーズを品揃え。電源システムの構成機器として位置付け	86
（２）2009年度は前年対比50％減の出荷金額。2010年度は緩やかに回復	88
（３）2010年４月にスマートファシリティ事業統括部を新設。システム提案を強化	90
７．（株）東芝　電力システム社
（１）原子力の核融合コイル技術を生かして瞬低用ＳＭＥＳを商品化	92
（２）10MVAクラスの大容量瞬低用に特化。技術開発の余地はまだ多い	94
（３）当面は現仕様で展開。同時に小型化や海外需要対応、低価格化を進める	96
８．東芝三菱電機産業システム（株）
（１）小容量から大容量までを品揃え、瞬低も製品化	97
（２）産業用途向けの需要低迷で、数量、金額共に減少避けられず	100
（３）産業分野に特化し機能重視を柱に、需要回復に期待	102
９．日新電機(株)
（１）大容量の瞬低補償装置に特化し、直列型不足電圧補償方式を採用	104
（２）2009年度以降は出荷減少。大規模工場の案件減少が主因	106
（３）有効策が見出せない低価格化。瞬低事業は次のステップに向けて正念場にある	108
10．富士電機システムズ(株)
（１）2010年からＴＤＫラムダを吸収したことで、小容量から大容量まで自社でカバー	110
（２）幅広い展開に加えＴＤＫラムダ分の上乗せを図る2010年度の出荷実績見込み	113
（３）世界初のＬｉＣ搭載の大容量瞬低を製品化	116
（４）ＴＤＫラムダとの統合により、その経営資源を生かすことが事業拡大のポイント	117
11．三菱電機（株）
（１）フルラインアップの品揃えを誇るが、容量帯で担当部署を分け生産も別	119
（２）2009年度数量金額共に大きく落ち込むが、2010年度は持ち直す	121
（３）ＦＡ向けに特化する小容量ＵＰＳ事業。強みの出る需要分野に展開を集約	124
12．（株）明電舎
（１）電力変換装置の一つとしてＵＰＳ・瞬低があり、大容量に特化する	126
（２）減少傾向が続く出荷高推移。2010年度は回復の兆し未だ見えず	128
（３）検討が進むＵＰＳ用蓄電媒体。自動車向け量産に期待するも、特性の違いに注目	130
13．（株）ユタカ電機製作所
（１）小容量帯に絞った品揃え。小型軽量化や電池期待寿命の長さで差別化	132
（２）出荷は2009年度上期が底で、下期からは持ち直す。2010年度は回復傾向にある	134
（３）ＵＰＳ市場全体の成長を上回る伸びを目指す。新技術と大容量化がポイント	136
第４章　先端ＵＰＳ市場の将来展望
１．蓄電媒体別技術／価格展望
（１）当面は低価格化に注目が集まるリチウムイオン電池	141
（２）リチウムイオン電池との差別化が問われるニッケル水素電池	143
（３）価格、性能共に優位性が活かせないキャパシタ。ＬｉＣは評価が未定	144
（４）低価格化が課題のＳＭＥＳ。小型化と低価格化で瞬低用途開拓	145
（５）まずは実用化が望まれる超電導フライホイール。価格はその後	147
２．ＵＰＳ・瞬低補償装置における技術動向
（１）当面は新規蓄電媒体の採用がポイント。電池価格と採用メリットがカギとなるＵＰＳ	148
（２）リチウムイオンキャパシタの評価次第の瞬低補償装置	150
３．ＵＰＳ市場規模予測	151
【ク゛ラフ・表】市場規模予測（数量ベース／2011～2013年度）	151
【ク゛ラフ・表】市場規模予測（金額ベース／2011～2013年度）	152

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