2023年春 不安の正体 消費マインド徹底調査研究 ～何故、コロナ前の消費水準に戻らないのか？～

ウィズコロナ、アフターコロナの状況を迎えても、消費水準はコロナ前の水準に戻っていないことの要因に、日本人特有の「不安」「価値観」のようなものが、消費を抑制しているのではないか？ 本書では、この疑問に答えるべく、消費者の「不安の正体」を、消費者調査、市場データを用いて可視化することで、新しいステージに入ったウィズコロナ・アフターコロナ時代のマーケティング戦略に資する重要情報を提供してゆく。

目次

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調査結果のポイント	17
■Point1■　「収入」の正体とは？
■Point2■　「不安」の正体とは？
■Point3■　「消費を抑制するもの」の正体とは？
■Point4■　「余暇・サービスの価値観」の正体とは？
■Point5■　「世間/不安」の正体とは？
■Point6■　何故、コロナ前の消費水準に戻らないのか？
■展望・提言■
PART1.「収入」の正体 ～消費者の性格・行動特性と収入の相関～
1.世帯収入と属性・マインドの関係性	21
●世帯年収（全体）　平均533.2万円	21
●男女差よりも、既婚状況と学歴差で世帯年収に大きな差異	22
●「ポジティブマインド」の持ち主は、有意に世帯年収が高い	23
2.世帯収入と性格・行動特性の関係性	24
●「好奇心」の有無が世帯年収約170万円の差を生む	24
●「合理的・論理的思考」の有無が世帯年収約150万円の差を生む	25
●「ストレス耐性」の有無が世帯年収約160万円の差を生む	25
●「自己主張の強さ」が世帯年収約175万円の差を生む	26
●「悲観的」だと世帯収入低いが、「楽観度」が非常に高くてもあまり年収は高くならない	26
●「優しさ」は世帯年収約109万円の差を生む	27
●「孤独」であることは収入に約132万円減のマイナス効果	27
●「流行に敏感な人」は世帯年収が非常に高い傾向	28
●「貯金」の習性は世帯年収　約180万円の差を生む	28
●年収を上げる要素：「流行に敏感」＞＞「ポジティブマインド」＞「影響を受けやすい」	29
●年収を下げる要素：　「孤独」＞「情弱・無駄使い」	31
3.消費者のネットサービス利用状況とマインドの関係性	32
●「ＬＩＮＥ」は消費者の約6割、「YouTube」は5割強が「ほぼ毎日利用」	32
●「ＬＩＮＥ」は「女性」によく利用されている	33
●「ポジティブマインド」の持ち主は、「LINE」をより頻繁に使う	34
●「YouTube」は貧者（男性・未婚者）のツールか？	35
●「ポジティブマインド」の持ち主は、ある程度は「YouTube」を頻繁に使う	37
4.世帯収入と不安の関係性	38
●「健康」への強い不安は世帯年収を約70万円引き下げる要素	38
●「金」の不安が皆無の人も、若干の不安がある人も、世帯年収の差はほぼ無い	39
●「時間的余裕」への不安が皆無の人も、中程度の不安の人も、世帯年収の差はほぼ無い	40
●「家族関係」への強い不安は世帯年収を約60万円引き下げる要素	40
●「人間関係」への強い不安は世帯年収を約70万円引き下げる要素	41
●「社会情勢」への強い不安は世帯年収を約120万円引き下げる要素	41
●「自然災害」への強い不安は世帯年収を約110万円引き下げる要素	42
●「犯罪・治安」への強い不安は世帯年収を約110万円引き下げる要素	42
●「疫病の流行」への強い不安は世帯年収を約100万円引き下げる要素	43
●「戦争」への強い不安は世帯年収を約125万円引き下げる要素	43
●「容姿・美容」への強い不安は世帯年収を約130万円引き下げる要素	44
●「自分らしい生き方」への強い不安は世帯年収を約130万円引き下げる要素	44
●「夢の実現」を強く不安視している層は世帯年収低い	45
●自己実現系、社会全般系の事に不安が強すぎる人は世帯年収低い	46
●「健康」「金」「時間」への強い不安はそれなりに世帯収入を下げている、一方「仕事」「男女関係」への強い不安は収入への影響が小さい	48
5.マーケティングに関する提言	50
PART2.消費者の「不安」の変容 ～コロナ禍でどう変わった？～
※本パートのデータの見方について	55
1.不安の強度とコロナ禍での変容	57
●現時点での「不安」は「物価の高騰」「金」「将来」がＴＯＰ3	57
●「物価高騰」は突出して不安度が増大	59
●女性は「物価高騰」「疫病の流行」に関して不安度の変化激しい	60
●コロナを経て20代は「金」に敏感に、30代、40代は「疫病の流行」に敏感に、50代は「男女関係」に鈍感に、60代は「時間」に鈍感になった	60
2.余暇の重要度とコロナ禍での変容	65
●相対的に重視されている余暇は「国内旅行」「ショッピング」だが、主要な余暇・サービスは全体的に軽視されているのが現状	65
●健康・癒し系の余暇・レジャー施設は価値が高まり、コロナ禍中に利用制限を受けた施設は価値が下がる	67
●男性はコロナで「ランニング・ウォーキング」の価値を高め、女性は「レストラン」の価値を下げた	68
●コロナを経て60代のレジャーの価値観の変化量が多く、特に「飲食系」のレジャーは重要でなくなった	68
3.コンテンツ・メディアツールの価値とコロナ禍での変容	73
●「スマホ」が突出して価値が高い、「無料動画サイト」は「ＴＶ」より価値が高いが、「ＴＶ」は未だに「ＳＮＳ」よりも価値が高い	73
●「スマホ」「無料動画配信」および「有料動画配信」も価値を高めたが、「ＴＶ」がその分価値を下げることは無かった	74
●男性はあまり価値観を変えていないが、女性は「スマホ」「無料動画」「有料動画配信」に対する価値を高めた	76
●60代はコロナでも「ＴＶ」の価値が安定、50代以上は「スマホ」の価値が上がり、40代以下は「動画」の価値が上がった	76
4.マーケティングに関する提言	81
PART3.「消費を抑制するもの」の正体 ～購買動機はコロナ禍でどう変わった？～
1. 3000円未満のレジャー・サービスの決定要因の変容	85
●「興味・関心」「コスパ」重視で決定、「安全性」も重要視、「ネットの評判」は軽視する傾向	85
●コロナ後「安全性」の重要度が拡大、「ストレス発散」「非日常体験」は3000円未満のレジャー決定要素としての価値が下がる	86
●女性はコロナ後、3000円未満のレジャーに対して、男性よりも突出して「安全性」を重視する傾向	88
●30代以降は「安全性」、20代は「コスパ」の価値高まる	88
2. 3万円以上のレジャー・サービスの決定要因の変容	93
●3万円以上のレジャー・サービスは「内容」重視、「非日常性」も決定要素	93
●コロナ禍で変化したのは「安全性」重視傾向、「自分に合う」が重視され、「ネットの評判」は軽視される傾向はコロナ禍でも変化少ない	94
●女性は3万円以上の高額レジャーに対して、「安全性」を重視する傾向強まる	96
●全世代とも「安全性」重視、50代は利便性を追求、60代は非日常をより追求	96
3.マーケティングに関する提言	101
PART4.「不安」の正体 ～世間とは？不安とは？～
1.「世間」とは何か？	105
●「世間」とは「ネット」や「実態の無い空気」！？	105
●「マスコミ」優位な男性、「良識」優位な女性	106
●「ポジティブマインド」の持ち主は、世間を「マスコミ」「良識」に重ねる傾向強くなる	107
2.「不安」の状況	109
●「物価上昇」「老後資金・年金」「貯金」「収入」は8割以上が「不安」、「漠然と不安」も8割超える	109
●「物価上昇」には、とりわけ「女性」が怯えている	111
●「貯金が増えない」不安がより大きいのは「女性」「未婚」「低収入」「低学歴」層	112
●「収入が増えない」不安がより大きいのは「女性」「30～40代」「未婚」「低収入」「低学歴」層	113
●「老後資金・年金」不安がより大きいのは「女性」「30～40代」「低収入」「低学歴」層	114
●「漠然とした不安」がより大きいのは「女性」「30代」「未婚」「低収入」「低学歴」層	115
3.漠然とした「不安」の正体とは？	116
●漠然とした不安の正体の主なものは「物価・インフレ」	116
4.マーケティングに関する提言	129
PART5.レジャー業界　事例 ～何故　コロナ前に戻らない？
1.映画興行市場　～何故、コロナ前に戻らない？～
2019年（コロナ前）　ＶＳ　2022年（with コロナ）　⇒　市場規模▲19.4％
●映画興行市場：2022年、コロナ前水準比で約2割減	133
●コロナ以前の状況：アニメ映画中心に安定した人気で盛況	134
●コロナ禍での変化：邦画の割合が過去最高になり、料金が値上げ	135
●直近の状況（2022年）：ヒット作品輩出も2019年とのギャップ19.4％	135
●何故コロナ前に戻らない？～映画市場の「不安の正体」～	136
2.国内旅行市場　～何故、コロナ前に戻らない？～
2019年（コロナ前）　ＶＳ　2022年（with コロナ）　⇒　市場規模▲21.7％
●国内旅行市場：2022年、コロナ前水準比で約2割減	138
●コロナ以前の状況：外国人旅行客増加で観光インフラが整備され、国内旅行も活況	139
●コロナ禍での変化：観光需要が一旦ほぼ消失し、「Ｇｏ　Ｔｏ　トラベル」の効果も弱く	140
●直近の状況（2022年）：回復傾向の中、「全国旅行割」が開始されているが、完全回復には至らず	140
●何故コロナ前に戻らない？～国内旅行市場の「不安の正体」～	141
3.外食市場　～何故、コロナ前に戻らない？～
2019年（コロナ前）　ＶＳ　2022年（with コロナ）　⇒　市場規模▲23.4％
●外食市場：2022年、コロナ前水準比で推定約2割強減少	143
●コロナ以前の状況：デフレを脱却し過去最高の市場規模も水面化で飲酒関係が衰退	144
●コロナ禍での変化：壊滅的打撃を受けるも、店舗の省人化・イノベーションが加速	144
●直近の状況（2022年）：店舗数減少、大規模グループ客戻らず、2019年水準には戻れず	145
●何故コロナ前に戻らない？～外食市場の「不安の正体」～	146
4.テーマパーク市場（ＴＤＬ・ＴＤＳの場合）～何故、コロナ前に戻らない？～
2019年度（コロナ発生期）　ＶＳ　2022年度（with コロナ）⇒売上ほぼ回復
2018年（コロナ前）　ＶＳ　2022年（with コロナ）　⇒　売上高▲11.6％
●ＴＤＬ・ＴＤＳ：2022年度、コロナ前（2018年度）水準比で売上1割減、入園者3割減	148
●コロナ以前の状況：2018年度は過去最高業績、2019年度は、2022年2月末からコロナによる閉園	150
●コロナ禍での変化：臨時休業を経て、チケットの大幅値上げ、高単価・高付加価値路線強める	150
●直近の状況（2022年度）：開発投資を強化、売上高は2019年度水準まで回復	151
●何故コロナ前に戻らない？～テーマパーク市場の「不安の正体」～	152
付録資料. 不安の正体　アンケート票	157

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