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2025年版 ポリエチレン市場の徹底分析
国内PEメーカーの動向と事業施策を徹底調査。 アジア勢の新増設が進展、厳しさを増す事業環境の中、PEメーカー各社の戦略を探る。
発刊日 | 2025年07月31日 | 体裁 | 212頁 |
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資料コード | C67108000 | PDFサイズ | 16.2MB |
カテゴリ | マテリアル | ||
調査資料価格 | 330,000円(税込)~ 価格表を開く |
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リサーチ内容
第1章 ポリエチレン市場の展望
独自の強みを持つサステナブル製品を生み出すことが、
これからのPE・PP市場で真価を発揮する
HDPEでは汎用用途を中心に海外品の流入が加速、2024年の輸入比率は26.4%まで上昇
小ロットで多様なカスタマイズグレードを持つLDPEの輸入比率は5%未満で推移
(図・表)HDPE・LDPE・PP 国内需要量推移
(表)PP・PEメーカーにおける競争力維持・強化に向けた取り組み
2023年時点の設備稼働率はHDPE:62.1%、LDPE:55.6%と低迷
プライムポリマー、JPP/JPE、住友化学ではCN・CEに貢献する製品ブランドを展開
(表)HDPE・LDPE・PP 稼働率
(表)サステナブルPE・PP 製品・ブランドラインナップ
2030年のサステナブルPE・PPの市場規模を293,103tと予測
サステナブルPEは、MR-PEとバイオ-PEを中心とした需要拡大が見込まれる
(表)MR・CR・バイオ由来品 課題と評価
(表)サステナブルPE・PP 市場規模推移
(図・表)サステナブルPE・PP 市場規模推移
(図・表)サステナブルPE 市場規模推移(由来別)
(図・表)サステナブルPP 市場規模推移(由来別)
(図・表)サステナブルPP 市場規模推移(需要分野別)
(表)自動車向けリサイクルPP 市場規模推計の前提条件
足元のサステナブル市場は様子見ムードとなるが、
2030年には規制適用を見据え、食品包装や自動車分野での需要拡大が見込まれる
第2章 種類別ポリエチレン市場の動向
1.HDPE市場
2024年の国内HDPE市場は海外品の流入増加で前年比97.5%と減少続く
2025年以降は各社が中空をはじめとする注力分野にシフト
(図・表)HDPE需要分野別市場規模推移
国内HDPE生産能力は1,034千t/年
2025年5月には日本ポリエチレンが生産最適化を目的に水島の製造設備1系列を停止
(表)HDPEメーカーのプラント体制
2024年の生成AI関連需要の拡大に伴い東ソーでは中空分野の販売量増加
樹脂メーカー各社では高機能PEの開発により差別化を進める
(表)HDPEメーカー別シェア推移(総出荷量)
(表)HDPEメーカー別シェア推移(国内販売量)
海外品の流入が進みフィルム用HDPE市場全体的に縮小傾向
海外品の影響を受けにくい製品や差別化しやすい分野への開発を進める
(表)HDPEメーカー別シェア推移(フィルム)
中空成形分野では軽量化やバイオマス由来PEのラインナップや
リサイクル適性の高い製品など環境配慮製品の開発が進む
(表)HDPEメーカー別シェア推移(中空成形)
射出成形分野においては海外品やリサイクル品の使用が進む
一方、物性が必要とされる用途では国内品の使用が根強い
(表)HDPEメーカー別シェア推移(射出成形)
パイプ分野の市場規模は工事件数の減少と海外製品の流入に伴い縮小傾向
今後配水管用途において鋳鉄管からのPE管代替が期待される
(表)HDPEメーカー別シェア推移(パイプ)
繊維分野では国内品を使用した衛生材料用不織布向けが中心
(表)HDPEメーカー別シェア推移(繊維)
(図)HDPEメーカー別シェア推移(総出荷量)
(図)HDPEメーカー別シェア推移(国内販売量)
(図)HDPEメーカー別シェア推移(フィルム)
(図)HDPEメーカー別シェア推移(中空成形)
(図)HDPEメーカー別シェア推移(射出成形)
(図)HDPEメーカー別シェア推移(パイプ)
(図)HDPEメーカー別シェア推移(繊維)
(表)メーカー各社のHDPE用途別販売動向(2023年)
(表)メーカー各社のHDPE用途別販売動向(2024年)
(表)メーカー各社のHDPE用途別販売動向(2025年見込み)
(表)メーカー各社のHDPE用途別販売動向(2026年予測)
(表)高密度ポリエチレン輸出推移(2021年~2024年)※前年比
(表)高密度ポリエチレン輸出推移(2021年~2024年)※構成比
(表)高密度ポリエチレン輸入推移(2021年~2024年)※前年比
(表)高密度ポリエチレン輸入推移(2021年~2024年)※構成比
2.LDPE市場
2024年のLDPE市場は前年比98.4%の566千t/年
海外品流入や個人消費低迷から3年連続でマイナス成長も、2024年で下げ止まりの見込み
(図・表)LDPE需要分野別市場規模推移
(表)LDPEメーカーのプラント体制
ENEOS NUCは架橋絶縁用PEのコンパウンド生産能力を増強し、需要増加に対応
環境対応製品として、JPEは「NOVAORBIS™」、住友化学は「Meguri®」を展開
(表)LDPEメーカー別シェア推移(総出荷量)
(表)LDPEメーカー別シェア推移(国内販売量)
2024年のフィルム分野は前年比98.2%で微減傾向が継続
フードロス削減の観点から食品包材向けの需要が低迷
(表)LDPEメーカー別シェア推移(フィルム)
東ソーでは低臭・低異味性が評価され、食品・飲料用紙容器向けに採用進む
加工紙分野を注力分野の一つに位置付けており、2025年以降もプラス成長を見込む
(表)LDPEメーカー別シェア推移(加工紙)
電力電線は再エネ関連、データセンター、半導体工場などの需要から2025年度はプラス成長
ENEOS NUCは差別化領域となるHVDCケーブル用架橋PEの拡販に注力
(表)LDPEメーカー別シェア推移(電線被覆)
(図)LDPEメーカー別シェア推移(総出荷量)
(図)LDPEメーカー別シェア推移(国内販売量)
(図)LDPEメーカー別シェア推移(フィルム)
(図)LDPEメーカー別シェア推移(加工紙)
(図)LDPEメーカー別シェア推移(電線被覆)
(表)メーカー各社のLDPE用途別販売動向(2023年)
(表)メーカー各社のLDPE用途別販売動向(2024年)
(表)メーカー各社のLDPE用途別販売動向(2025年見込み)
(表)メーカー各社のLDPE用途別販売動向(2026年予測)
(表)低密度ポリエチレン輸出推移(2021年~2024年)※前年比
(表)低密度ポリエチレン輸出推移(2021年~2024年)※構成比
(表)低密度ポリエチレン輸入推移(2021年~2024年)※前年比
(表)低密度ポリエチレン輸入推移(2021年~2024年)※構成比
3.EVA、エチレン系コポリマー市場
2024年のEVA市場は前年比前年比64.4%の50千t/年
中国向けの太陽電池封止材用EVAにおいて現地品の本格採用が進んだことで輸出が大幅減
(図・表)EVA需要分野別市場規模推移
(表)EVA、エチレン系コポリマー プラント体制
中国向けの輸出は2025年以降も回復が見通しにくいことから
同用途向けに展開していた日系メーカーは、LDPE・特殊品への生産シフトや用途開拓を推進
(表)EVAメーカー別シェア推移(総出荷量)
(表)EVAメーカー別シェア推移(国内販売量)
フィルム分野では産業資材や食品包装などのシーラントフィルム向けに展開
機器内配線では、EV化や自動運転などを背景とするケーブル使用量増加から需要が拡大
(表)EVAメーカー別シェア推移(フィルム・シート)
エチレン系コポリマーは特定用途向けに安定した需要
(図)EVAメーカー別シェア推移(総出荷量)
(図)EVAメーカー別シェア推移(国内販売量)
(図)EVAメーカー別シェア推移(フィルム・シート)
(表)メーカー各社のEVA用途別販売動向(2023年)
(表)メーカー各社のEVA用途別販売動向(2024年)
(表)メーカー各社のEVA用途別販売動向(2025年見込み)
(表)メーカー各社のEVA用途別販売動向(2026年予測)
(表)EVA輸出推移(2021年~2024年)※前年比
(表)EVA輸出推移(2021年~2024年)※構成比
(表)EVA輸入推移(2021年~2024年)※前年比
(表)EVA輸入推移(2021年~2024年)※構成比
4.L-LDPE市場
2024年のL-LDPE市場は前年比96.0%の641千t/年
2022年から2024年にかけて発生した大幅な需要減少に一服感、2025年は横ばいの見込み
(図・表)L-LDPE需要分野別市場規模推移
(表)L-LDPEメーカーのプラント体制
プライムポリマー、JPE、住友化学の上位3社で8割程度のシェアを押さえる
プライムポリマーでは「エボリュー®E」、JPEでは「シンフォテック™」の開発を推進
(表)L-LDPEメーカー別シェア推移(総出荷量)
(表)L-LDPEメーカー別シェア推移(国内販売量)
(表)HAO-L-LDPE 主な製品一覧
貼合フィルム分野では、食品包材のレンジアップ対応などの開発を推進
東ソーは医療用輸液バッグ向けグレードなどの特殊品用途で展開
(表)L-LDPEメーカー別シェア推移(貼合フィルム)
プライムポリマーでは貼合フィルムで培った技術を活かし、
モノマテリアル包材向けのリサイクル性に優れるグレード開発などに着手
(表)L-LDPEメーカー別シェア推移(一般フィルム)
加工紙分野は、紙容器や軟包装などの押出ラミ用途での採用が中心
比較的安定した需要推移となるが、物価高に伴う個人消費の低迷から2年連続マイナス成長
(表)L-LDPEメーカー別シェア推移(加工紙)
(図)L-LDPEメーカー別シェア推移(総出荷量)
(図)L-LDPEメーカー別シェア推移(国内販売量)
(図)L-LDPEメーカー別シェア推移(貼合フィルム)
(図)L-LDPEメーカー別シェア推移(一般フィルム)
(図)L-LDPEメーカー別シェア推移(加工紙)
(表)メーカー各社のL-LDPE用途別販売動向(2023年)
(表)メーカー各社のL-LDPE用途別販売動向(2024年)
(表)メーカー各社のL-LDPE用途別販売動向(2025年見込み)
(表)メーカー各社のL-LDPE用途別販売動向(2026年予測)
5.V-LDPE、プラストマー市場
プラストマーでは三井化学「タフマー®」やダウ「ENGAGE™」が存在感を示す
JPE「カーネル™」も販売量を伸ばしており、設備改修による生産能力引き上げを実施
(表)メーカー各社のV-LDPE、プラストマーの主なラインナップ
(表)エチレンアルファオレフィン輸出推移(2021年~2024年)※前年比
(表)エチレンアルファオレフィン輸出推移(2021年~2024年)※構成比
(表)エチレンアルファオレフィン輸入推移(2021年~2024年)※前年比
(表)エチレンアルファオレフィン輸入推移(2021年~2024年)※構成比
第3章 ポリエチレンメーカーの動向と戦略
日本ポリエチレン株式会社
高機能製品や環境負荷低減製品など
全方位での開発を推進し、幅広いユーザーニーズに応える
カーネル™・レクスパール™の生産能力引き上げに加え、新規アイオノマーの開発にも着手
2025年1月、環境負荷低減PEの新ブランド「NOVAORBIS™」の立ち上げを発表
2025年以降の中空分野は自動車、半導体市場の回復に伴い前年比105~106%を見込む
一方、海外品の流入が進むフィルム分野のほか、輸出向けなどでも販売量は減少傾向
LDPEフィルムはフードロス削減などの影響を受け、低調な推移
「レクスパール™」はニーズに応じた各種製品を展開
射出成形では調味料のサイズラインナップ増加に伴い、キャップサイズも多様化進む
材料物性と加工性を両立する「シンフォテック™」の開発も推進
株式会社プライムポリマー
環境対応ブランドであるRe’PRM®/Prasus®を展開し、
原材料のバイオマス化と水平リサイクルの両立を目指す
Re’PRM®では樹脂袋やPETボトルキャップの水平リサイクルなどに貢献
Prasus®はバイオマスPPの採用が先行するものの、PEでは自社製品包装用の樹脂袋に適用
フィルム分野では樹脂袋の水平リサイクルに注力
射出成形ではPETボトルキャップのリサイクルに加え、薄肉化に貢献する銘柄の開発にも着手
L-LDPEでは貼合フィルムや加工紙向けなどを主軸に展開
物性と加工性を両立したHAO-L-LDPE「エボリュー®E」は引き続き開発を進める
住友化学株式会社
きめ細かいグレードラインナップにより既存ニーズに対応するほか
高機能化やリサイクルブランドによる新規需要獲得を目指す
Meguri®では、エタノール由来ポリオレフィンのほか、PP、PMMAなどのラインナップを展開
高剛性PE「スミクル®」ではPET基材の代替を目指し、モノマテリアル化に貢献
2024年11月に千葉工場のLDPE製造設備1系列を停止
原料競争力の強化策や残存系列の固定費削減策などにも取り組み、事業再構築を加速させる
フィルム向けでは食品包材やプロテクトフィルムで実績
LDPE、L-LDPE、EPPEのラインナップにより、幅広いユーザーニーズに対応
2024年以降はEVAの生産・販売を終了し、LDPEや特殊品にシフト
株式会社ENEOS NUC
コンパウンドの能力増強を実施し、需要に応じた供給体制を構築
グローバルに超高圧・高圧電線絶縁用架橋PEの展開を図る
2024年7月より新コンパウンド製品の商用化を開始し、超高電圧分野へシェア拡大を図る
送電設備の高電圧化に対し、高い耐熱性を活かした差別化を推進
主力の「HFDJ-4201S SR」をベースに、ロングラン性を高めた製品を開発
ISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)を取得
早稲田大学と共同で可逆的な架橋構造を有するPE材料を開発し、水平リサイクルに貢献
電線被覆向けのLDPEはアジア、インド、中東向けなどへの展開を図る
L-LDPEでは汎用フィルムを中心に、射出成形、パイプ、電線被覆などで採用
東ソー株式会社
半導体、メディカル、環境配慮型材料などの差別化グレードの拡販に注力
PEの安定供給を目指し、2024年9月に南陽事業所1系列のリアクターを更新
海外における需要増加を背景に「メルセン®M」の販売を強化し最適な供給体制を模索
HDPEの高純度薬品容器向けは、半導体市場の回復に伴い増加基調が見込まれる
LDPEでは加工紙分野やメディカルに注力
2024年春頃より中国メーカーの本格採用が進み、太陽電池封止材向けの輸出は大幅に減少
EVAの方針として、ニッチな特殊市場向けの用途開拓を推進
医療用輸液バッグ向けグレードの展開に注力
121℃や126℃の滅菌対応グレードの開発・投入を推進
旭化成株式会社
グリーン素材・ソリューションの提供に加え
収益性・資本効率の高い事業構造を目指す
バイオエタノールからのバイオ基礎化学品製造技術「Revolefin™」の開発を推進
2028年度を目途に、生産能力4~5万t/年規模の実証設備建設を検討
HDPEではパイプや中空の廃番を中心とするポートフォリオ転換が完了
メタロセンHDPE「クレオレックス™」は光学用プロテクトフィルムや架橋パイプ向けに展開
LDPEでは加工紙分野やフィルム分野を中心に展開
中空分野ではしょうゆ容器で鮮度保持可能なLDPEボトルの需要を取り込む
京葉ポリエチレン株式会社
中空、押出延伸、射出、繊維分野へのシフトを推進
フィルム中心の販売構成を見直し、競争力強化を図る
2025年4月にISCC PLUS認証を取得し、バイオマス・再生由来品の供給体制を構築
環境対応ではリサイクルに貢献する材料開発も推進
射出分野では乳等容器向けの新グレード「MX355」を投入し、ラインナップ拡充を図る
シートグレードでは2024年度に低温での高衝撃性が特長となる「EX011」を上市
三井・ダウ ポリケミカル株式会社
高VAグレードや独自の特殊品を武器に事業を展開
2024年5月、千葉工場でISCC PLUS認証を取得し、
EVA「エバフレックス®」、LDPE「ミラソン®」における環境配慮品の供給体制を構築
「ハイミラン®」のスキンパック包装は、ユーザーへの認知が進み採用アイテムが増加
接着剤フリー、ノントル対応のパッケージニーズを背景に「AN4228C」に注目集まる
EVAでは差別化しやすい高VAグレードの展開に注力
ハロゲンフリーケーブルのニーズは官公庁や自動車分野で拡大