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2026年版 タンデム型ペロブスカイト太陽電池市場の展望と戦略

日本では2012年にFITが導入され、太陽電池の需要が急速に拡大した。太陽電池モジュールの耐用年数を20年とした場合、2032年にはFIT導入に伴い大量のリプレース需要が発生すると予測される。日本の太陽電池産業にとって、このリプレース需要を国内のPSC、タンデム型PSCでいかに押さえることができるかが重要であり、これが国内の太陽電池産業復活の最後のチャンスと言える。このチャンスをものにするには、2030年には国内でのタンデム型PSC量産化のメドを付ける必要があり、国内メーカー各社の開発のスピードアップが望まれる。 本企画では、日本国内でタンデム型ペロブスカイト太陽電池の開発を進めるメーカー、大学にヒアリングを実施し、マーケット動向、技術動向、参入企業・研究機関の動向について分析・考察を加え、タンデム型ペロブスカイト太陽電池の市場を取り巻く環境や見通しを分析する。

発刊日 2026年03月31日 体裁 145頁
資料コード C67126600 PDFサイズ 24.3MB
カテゴリ マテリアル / 海外情報掲載
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リサーチ内容

第1章 タンデム型ペロブスカイト太陽電池市場の展望と戦略
 
FIT導入20年後の2032年が日本の太陽電池産業復活の最後のチャンス
完璧を目指さず「使えるところから使う」戦略で新たなモノづくりの世界を!
第7次エネルギー基本計画目標の「2040年に太陽光の電源構成23~29%」実現には
面積当たりの発電効率の高いタンデム型PSCが不可欠に
  (表)第7次エネルギー基本計画におけるエネルギー需給の見通し
ペロブスカイト/Siは結晶Si太陽電池のリプレース需要取り込みに期待
2040年のPSC累積導入量は単接合・タンデム合わせて12.5GWと予測
  (表)日本国内におけるペロブスカイト太陽電池導入量予測
  (表)太陽光発電の国内新規導入量とペロブスカイト太陽電池のシェア推移(予測値)
  (表)太陽電池モジュールリプレースでのタンデム型PSC需要ポテンシャル
  (図)日本国内におけるペロブスカイト太陽電池導入量予測(累積)
海外勢の参入障壁が高い用途、耐用年数10年程度の用途を開拓し早期のシェア獲得を目指せ
  (図)営農型太陽光発電設備を設置するための農地の一時転用許可件数
結晶Siセル開発を再び日本へ、産学と国が連携した長期的な人材育成支援が求められる
軽量・フレキシブルなAPTSC、ペロブスカイト/CIGSはHAPSなどの飛行体での採用に期待
  (図)国内通信事業者によるHAPS関連設備投資予測
  (図)太陽光発電新規導入量とペロブスカイト太陽電池のシェア推移(予測値)
  :住宅用(10kW未満)
  (図)太陽光発電新規導入量とペロブスカイト太陽電池のシェア推移(予測値)
  :非住宅用(10kW以上)
  (図)太陽光発電新規導入量とペロブスカイト太陽電池のシェア推移(予測値)
  :合計
  (図)太陽電池モジュールリプレースでのタンデム型PSC需要ポテンシャル(予測値)
  :住宅用
  (図)太陽電池モジュールリプレースでのタンデム型PSC需要ポテンシャル(予測値)
  :非住宅用
  (図)太陽電池モジュールリプレースでのタンデム型PSC需要ポテンシャル(予測値)
  :合計
  (表)タンデム型PSC タイプ別特長
 
第2章 タンデム型ペロブスカイト太陽電池の動向
 
1.タンデム型PSCの関連政策とプロジェクト
  GI基金の追加投入で量産化を見据えた開発、実証が本格始動
    (表)これまで実施されたペロブスカイト太陽電池関連の主なNEDOプロジェクト
  1. ペロブスカイト太陽電池関連政策
  第7次エネルギー基本計画の目標達成にはPSCのタンデム化による高効率化の実現が必須に
    (図)2050年までのカーボンニュートラルのシナリオ
    (図)2050年に向けて成長が期待される14の重点分野と目標
  2. タンデム型ペロブスカイト太陽電池関連の技術開発プロジェクト
  GI基金事業でPCE30%、発電コスト12円/kWh以下に向けたプロジェクトが開始
  太陽光発電導入拡大等技術開発事業ではタンデム型PSC7テーマが進行中
    ① 次世代型太陽電池の開発
    (表)次世代型太陽電池の開発 プロジェクトの概要
    (表)次世代型タンデム太陽電池量産技術実証事業
    ② 太陽光発電導入拡大等技術開発
    (表)太陽光発電導入拡大等技術開発事業 タンデム型PSC関連テーマの概要
  3. 自治体・企業によるタンデム型ペロブスカイト太陽電池関連の実証事業
  2025年から2026年にかけて企業、自治体でのフィールド実証が始まる
    (表)タンデム型PSCの主な実証実験
2.タンデム型ペロブスカイト太陽電池の開発動向
  高効率化と長寿命化の両立に向けた研究開発が進展
  既存のSi系太陽電池のリプレースはペロブスカイト/Si、軽量・フレキシブルが求められる
  用途ではAPTSC、ペロブスカイト/CIGSなどニーズに最適な構成が出揃う
    (図)タンデム型PSCセルの構造
    (図)  逆構造タンデム(pin/pin)と順/逆構造タンデム(nip/pin)
    (表)タンデム型PSC ペロブスカイトセルに使用される主な材料
  【大学による開発動向】
    セル、再結合層、モジュールの各プロセスで高効率・長寿命化に向けた
    材料開発や界面制御、封止技術などが開発テーマに
  1. セルの高効率化
    ペロブスカイト層のNBG化・WBG化やHTLのSAM化に向けた材料開発と
    界面パッシベーションなど欠陥制御に向けた技術開発が進展
    1-1. バンドギャップ調整
    1-2. 電荷輸送層改良
    (表)電荷輸送層の改良に関する各大学の研究概要
    1-3. パッシベーション
    (表)パッシベーションに関する各大学の研究概要
  2. セルの長寿命化
    山形大学が添加剤によるペロブスカイト層及びETLの改良を推進
    東京大学は順構造セルと逆構造セルの貼り合わせにより受光層への無機ETLの使用を可能に
    (表)セルの長寿命化に関する各大学の研究概要
  3. テクスチャ面へのペロブスカイト膜形成プロセス
    蒸着による成膜と結晶Si表面のマイクロテクスチャ化の2方向での開発が進む
    (表)  テクスチャ面へのペロブスカイト膜形成に関する各大学の研究概要
  4. 再結合層
    電気通信大が再結合層での電荷の移動速度調整を実現
    東京都市大学は再結合層の水分ブロックでペロブスカイト/CIGSの効率をアップ
    (表)再結合層に関する各大学の研究概要
  5. モジュール封止技術
    設計制約のあるペロブスカイト/Siの封止技術を開発する新潟大学
    低温封止プロセス開発や端面からの水浸入を防ぐモジュール設計に取り組む
    (表)主要大学による近年の主なタンデム型PSC研究
  【企業による開発動向】
    カネカ、長州産業のGI基金事業への採択もありペロブスカイト/Siタンデムの開発が加速
    オールペロブスカイトやCISとのタンデムも25%を超える高い変換効率を達成
    (表)タンデム型PSC 主要企業一覧
    1. カネカ
    2. 長州産業
    3. 東芝ESS
    4. シャープエネルギーソリューション
    5. エネコートテクノロジーズ
    6. アイシン
    7. パナソニックホールディングス
    8. PXP
    (表)国内タンデム型PSC主要メーカーの概要
3.海外におけるタンデム型PSCの動向
  国からの支援と発電規模を武器に中国がタンデムでも首位確立を狙う
  米国、欧州は国内・域内でのサプライチェーン完結を目指し開発を推進
  1. 中国
    (表)中国 第14次再生可能エネルギー5ヶ年計画 2025年までの数値目標
    (表)中国のPSC開発支援政策
    1-1. 昆山協鑫光電材料有限公司(GCL Optoelectronic Materials)
    1-2. 通威股份有限公司(Tongwei Co., Ltd.)
    1-3. 杭州繊納光電科技有限公司 (Hangzhou MicroQuanta Semiconductor Co., Ltd.)
    1-4. 北京曜能科技有限公司(Beijing Yaoneng Technology)
    (表)中国のタンデム式PSC主要メーカー
  2. 米国
    (表)米国でのタンデム型PSC開発支援策
    (表)米国のタンデム型PSC主要プレイヤー
    2-1. Hanwha Q CELLS USA Inc.
    2-2. Tandem PV, Inc.
    (表)米国のタンデム型PSC主要プレイヤー
  3. 欧州
    (表)PEPPERONI実施体制
    (表)SHARPER実施体制
    3-1. Oxford Photovoltaics Ltd.
    (表)欧州のタンデム型PSC主要プレイヤー
 
第3章 タンデム型ペロブスカイト太陽電池参入メーカーの動向
 
株式会社カネカ
  薄膜Si、ヘテロ接合結晶Siの量産実績とPSCの開発で蓄積した知見を武器に
  ペロブスカイト/結晶Siタンデム太陽電池の量産化を目指す
  既存の結晶Si太陽電池での住宅・産業・自動車など幅広い分野で実績と
  GI基金でのPSC開発で蓄積した技術を掛け合わせ、タンデム太陽電池の開発を推進
  2025年度にスタートした新GI基金事業では
  タンデム型ペロブスカイト太陽電池の量産化技術とその実証を推進
 
長州産業株式会社
  太陽光発電や真空成膜装置で蓄積した技術と知見を活用し
  ペロブスカイト/Siタンデム太陽電池の量産化を見据えた研究開発を加速
  太陽電池モジュールの生産技術・販売ルートと、有機EL向け真空蒸着など
  薄膜成膜・プロセス技術を強みとしてペロブスカイト太陽電池市場に参入
  GI基金事業への採択でペロブスカイト/Siタンデム型太陽電池開発に弾み、2030年度までに
  モジュール1㎡以上でPCE30%超、家庭用での発電コスト12円/kWhの実現を目指す
 
東芝エネルギーシステムズ株式会社
  実際の使用シーンを想定した信頼性向上、長寿命化に向けた開発を推進
  PCE30%以上、屋外耐久20年以上実現を最終目標にNEDOプロジェクトに参画
  タンデムPSCの長寿命化と低照度環境での安定した発電量確保を目指した開発を推進
  2025年には高速道路高架下に設置して国内初の性能・耐久性の実証検証を実施
  自然災害などによる万一の破損による環境汚染を防ぐ鉛安定化技術の開発にも取り組み
  安全性向上・環境配慮型次世代太陽電池の実現を目指す
 
シャープエネルギーソリューション株式会社
  多様な太陽電池の開発で蓄積した技術・知見を活用し
  2027年にはペロブスカイト/結晶Siタンデム太陽電池の商品化を目指す
  ボトムセルで長波長、トップセルで短波長領域を吸収するタンデム型太陽電池による
  高効率な再生可能エネルギー活用でカーボンニュートラル実現に貢献
  太陽電池製造に関する技術に加え、発電・蓄電・有効利用までトータルでの
  エネルギーマネジメントシステムを提供できる体制に強み
  タンデム専用ボトムセル、オールドライプロセスによるトップセルに加え
  モジュール設計や低温対応封止材など、高信頼性・長寿命化に向けた開発に取り組む
 
東京大学 先端科学技術研究センター 瀬川 浩司 研究室
  オールペロブスカイト型タンデム太陽電池でセル変換効率30%超
  耐久性20年超の実現を目指し研究を推進
  裏面電極にITOを利用した半透明PSCの高耐久・高効率化を実現
  ペロブスカイト/CIGSタンデム型太陽電池開発につなげる
  スペクトル分割による順構造/逆構造4端子タンデムPSCでPCE27.8%を達成
  順-逆構造のタンデム型PSC量産化を見据え、有機再結合層による2端子接合プロセスを開発
  さらなる高変換効率・長寿命化に向けた研究に引き続き取り組む
 
京都大学化学研究所 複合基盤化学研究系 分子集合解析研究領域 若宮研究室
  ペロブスカイト層の構造修飾法「ダイポール戦略」により、高効率な
  オールペロブスカイトの4接合タンデム太陽電池を世界で初めて実現
  PhAの添加でペロブスカイト層下界面の構造修飾制御を解明
  1㎠サイズの2接合及び3接合デバイスでPCE28.4%を実現
  正孔輸送の高効率化を実現する単分子膜材料の開発も進む
 
国立大学法人電気通信大学
  i-パワードエネルギーシステム研究センター(i-PERC) 早瀬研究室
  NBGペロブスカイト、WBGペロブスカイトの欠陥防止・高効率化と
  接合層の改良でAPTSCの性能向上につながる研究を推進
  ペロブスカイトのBサイトにSnを使用しNBG化した
  高効率のスズ系ペロブスカイトセルの開発にいち早く着手
  分子サイズの異なる混合SAMでHTLの被覆面積を拡大し欠陥を抑制
  WBGペロブスカイトの上下界面のPEAIパッシベーション、SnOxとIZOを組み合わせた
  中間層などの研究成果でPCE26.8%の高効率タンデムPSCを実現
 
東京都市大学 総合研究所 FUTERE-PV研究室 石川 亮佑 教授
  「曲げられる」ペロブスカイト/Siタンデム太陽電池を世界で初めて開発
  ペロブスカイト/CIGSやオールペロブスカイトタンデム型の開発にも取り組む
  半導体ウエハから太陽電池セルの作りこみ、評価、観測までを学内で完結
  ケミカルエッチングによるウエハの薄肉化と両面テクスチャ加工を施した結晶Siボトムセルと
  ペロブスカイトを組み合わせた曲げられるタンデムPSCで26.5%の高変換効率を実現
  ウェットプロセスが必要なCIGSをボトムセルとしたタンデムPSCや
  オールペロブスカイト型など高効率な次世代タンデム太陽電池の研究も進める
 
国立大学法人山形大学 有機エレクトロニクスイノベーションセンター 佐野研究室
  有機エレクトロニクスに関する幅広い知見と材料ライブラリを活用し
  ペロブスカイトトップセルの高効率化と高信頼性確保に向けた研究を進める
  有機EL研究で蓄積した技術を活用しPSC、OPVなど次世代有機系太陽電池の開発を推進
  HTL層にTFBを使用した逆型PSCで20%を超える変換効率を日本で初めて実現
  SAMを使用した界面の改良により濡れ性に加え開放電圧向上効果も発現
  ペロスブカイト発電層へのN-BzHoA添加、ETLへの高耐熱材料の採用など
  熱による劣化防止につながる材料の選択・開発を実施
  テクスチャのある結晶Si表面にペロブスカイト膜を欠陥なく形成するため
  ドライプロセスとウェットコートを組み合わせた2段階成膜法を開発
 
新潟大学 工学部工学科/大学院自然科学研究科電気情報工学専攻 増田後藤研究室
  ペロブスカイト/結晶Siタンデム太陽電池の長寿命・高効率化に最適な
  モジュール設計、封止技術の研究を推進
  2024年度終了の前NEDOプロに続き、2025年度開始の後継プロジェクトにも参画し
  タンデムPSCの長寿命化と総発電量向上、発電コスト低減に取り組む
  EVAに代わる封止材としてシリコーン、ポリオレフィンを検討
  ブチルゴムやガラスを使用した端面シールは水分浸入防止で高い効果を発現

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